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法人税・地方税についての質問事例
 
01) どんな事業が収益事業になりますか?
@労金の配当収入は課税対象になりますか?
A全労済の割戻金は課税対象となりますか?
02) 労金・全労済の手数料等は一般会計に計上すれば、税務申告の必要はありませんか?
03) 収益事業の区分経理について、一般会計から支出した経費について按分計算を行いますが、一般会計の決算書も作り直す必要がありますか?
04) 収益があって、経費が無い場合は帳簿に計上しなくてよいのでしょうか?
05) 一般会計との区分経理で合理的な配分方法はありますか?また、按分基準はありますか?
06) 法人格が無い団体が収益事業を行っている場合、何か対策をする必要はありますか?書類の提出は必要ですか?
07) 収益事業に係る経費は、どのようなものが認められるか具体的にどのようなものがありますか?
08) @経費にはビール・酒等の飲食料も入りますか?
A労金・労済の職場活動のため、職場委員を集めた部会の人件費、会議費等は必要経費になりますか?
09) 収益事業・非収益事業の経費の按分・配賦について説明してください。
10) 人件費按分用の作業日誌として、1年間のうち4ヶ月間記録して換算していますが、これでも正しいのですか?
11) 遡及年度にかかる税金については経費の証拠書類がない場合、本年作成したもので認められますか?
(例−作業日報など)
12) 作業日報は書面以外にパソコンで管理したもので有効ですか?
13) 収益事業が赤字でも、住民税はかかりますか?
また税金を7万円程度支払う場合一般会計より補填可能ですか?
14) 課税が遡及された場合、既に福祉事業等で使用して会計残高がなく支払ができない場合はどうすればいいですか?
15) 税務申告に必要な書類(行動記録等も)はどこで手に入りますか?
16) 収益事業の開始届出の必要書類として(損益計算書)は5年間さかのぼり提出する必要がありますか?

回答
 
01)どんな事業が収益事業になりますか?
@労金の配当収入は課税対象になりますか?
A全労済の割戻金は課税対象となりますか?
収益事業の範囲は法人税法代2条(定義)収益事業で定める33業種(118頁参照)となります。
@ 労金の出資配当金、利用配当金は収益事業には該当いたしません。
A 全労済の契約者割戻金および労金の出資配当金、利用配当金は収益事業に該当いたしません。
 
02)労金・全労済の手数料等は一般会計に計上すれば、税務申告の必要はありませんか?

公益法人等の会計は一般会計と特別会計に区分されます。税務上は収益事業会計と非収益事業会計に区分されます。法人税法では、労金の事務取扱手数料、全労済の協力団体事務経費は収益事業(請負業)に該当し、税務申告が必要になります。従いまして、会計上、一般会計に計上しても収益事業として、税務申告が必要になります(会計と税務の目的は、それぞれ異なります)。

 
03)収益事業の区分経理について、一般会計から支出した経費について按分計算を行いますが、一般会計の決算書も作り直す必要がありますか?
収益事業の区分経理は、税務上の課税所得を適切に計算するために行うものであり、一般会計の計算書を作り直す必要はありません。一般会計から支出された収益事業の経費(費用、損失)について、合理的な按分計算により配賦計算書(税無用)を作成し収益事業の損益計算書を作成してください。
 
04)収益があって、経費が無い場合は帳簿に計上しなくてよいのでしょうか?
会計上、収益(入金)があれば、適切に該当科目へ計上することが求められます。また、税務上は収益事業を行っていれば、適切に申告、納税することが求められています。

05)一般会計との区分経理で合理的な配分方法はありますか?また、按分基準はありますか?
合理的な配分方法の一例として
@人件費ならば業務の従事割合
A建物の減価償却費・固定資産税ならば使用する床面積割合
B水道光熱費・消耗品費ならば従事割合等が考えられます。
あくまでも一例ですので、各労組に適した合理的な配分方法を採用し、継続的に配賦計算をしてください。
 
06)法人格が無い団体が収益事業を行っている場合、何か対策をする必要はありますか?書類の提出は必要ですか?
収益事業を行っている場合には、収益とその収益を得るために要した費用を、正確に把握してください。特に費用については、収益を得るために直接要した費用と労組活動を含めて共通に要した費用を正確に把握してください(共通経費は合理的な按分方法により配賦した金額が収益事業の費用となります)。なお、法人税法上は、収益事業を行っていれば黒字、赤字に係わらず、確定申告書の提出義務があります(所得が赤字であれば、当然、納税義務はありません)。
 
07)収益事業に係る経費は、どのようなものが認められるか具体的にどのようなものがありますか?
収益を得るために生じた費用が経費となります。一般的な経費として人件費、交通費、会議費、消耗品費等があります。また、労組事業と共通にかかる経費については、従事割合等の合理的な按分により収益事業の経費として配賦する事になります。
 
08)@経費にはビール・酒等の飲食料も入りますか?
A労金・労済の職場活動のため、職場委員を集めた部会の人件費、会議費等は必要経費になりますか?
会計上、収益費用・損失=利益となり、税務上、益金−損金=所得となります。収益と益金、費用・損失と損金の範囲は会計上と税務上の目的により異なるところがあります。基本的には収益を得るために要した費用(人件費、消耗品、水道光熱費など)となりますので、会議の飲食代であっても収益を得るためならば費用(損金)として認められます。
ただし、その飲食代が交際費に該当すれば一定金額(交際費の損金参入限度額)までが損金となります。
なお、労金・労済の業務に係る職場活動に要した人件費、会議費等は、収益事業の必要経費になります。

09)収益事業・非収益事業の経費の按分・配賦について説明してください。
労組事業と共通に係る経費については、従事割合等の合理的な按分により収益事業の経費として配賦することになります。
 
10)人件費按分用の作業日誌として、1年間のうち4ヶ月間記録して換算していますが、これでも正しいのですか?
作業用日誌等は毎月記録することが良いわけですが、4ヶ月間(業務の多忙な月、閉散の月、平常の月)の記録でも実態を的確に説明することができる資料であれば問題ないと思われます。
 
11)遡及年度にかかる税金については経費の証拠書類がない場合、本年作成したもので認められますか?
(例−作業日報など)
過年度の作業日報など未作成であれば、現況より当時の状況を想定し作成する必要があります。
ただし、税務署へ説明するときは、事前にその旨を申し出てください。
 
12)作業日報は書面以外にパソコンで管理したもので有効ですか?
業務内容等の実態が適切に記録されていれば、パソコン管理でも可能と思われます。
ただし、パソコンは後日、データー修正が安易にできる場合もあり、当該修正等を行うときは税務署へ誤解を与えないよう注意が必要となります。

13)収益事業が赤字でも、住民税はかかりますか?また税金を7万円程度支払う場合一般会計より補填可能ですか?
収益事業が赤字であっても、法人住民税(均等割)の納税義務が生じます。ただし、赤字なので、法人住民税(法人税割)は課税されません。また、納税資金を一般会計から補填することは問題ありません。
 
14)課税が遡及された場合、既に福祉事業等で使用して会計残高がなく支払ができない場合はどうすればいいですか?
他の会計からの資金でも納付できない場合には、所轄税務署へ相談してください。
 
15)税務申告に必要な書類(行動記録等も)はどこで手に入りますか?
法人税申告に必要な書類は所轄税務署で交付を受けることができます。
また、国税庁のホームページ「http://www.nta.go.jp」を利用するのもひとつの方法です。
行動記録等は税務調査時に求められる書類であり、所定の様式はありません。実態を適切に説明できる様式を任意で作成することになります。
 
16)収益事業の開始届出の必要書類として(損益計算書)は5年間さかのぼり提出する必要がありますか?
収益事業開始届出書の必要書類として、損益計算書は含まれていません。収益事業の申告書を遡って提出する場合(期限後申告書)には、一般的に5年分求められる可能性があり、地方税についても5年分の申告書の提出が必要になります。なお、課税所得が赤字でも、法人住民税の均等割りは5年分納付する可能性があります。国税の徴収権は、法定納期限又は徴収権を行使することができる日等から5年間行使しないことにより、時効により消滅します。なお、不正等があった場合には、7年間となります。