一般社団法人 高知県労働者福祉協議会 高知県高知市本町4-1-32こうち勤労センター内5F TEL:088-824-3583/FAX:088-875-4887

事業計画書

2020年度事業計画
高知県労福協は、協同組合や、労働者福祉事業の価値や役割を再認識するとともに、労働運動との連携強化を図り、働く者の「共助」から、ライフサポート事業の更なる活動を通じ「公助」の運動へつなぎ、「すべての働く人の幸せと豊かさをめざして、連帯・協同で安心・共生の福祉社会をつくります」を掲げ2020年度以下の活動方針に沿って進めていきます。  

Ⅰ.活動方針の基本について

中央労福協は2019年に結成70周年を迎え、「労福協の理念」と10年先を展望した「2030年ビジョン」を策定しました。昨年の第64回定期総会(2019年11月29日)において2020~2021年度活動方針が承認され、「理念」と「2030年ビジョン」にもとづき、新たな社会を切り拓いていく次の10年の活動に向けて確実な一歩を踏み出しました。具体的には、以下の4つの柱を中心に取り組みます。

(1)「安心して働きくらせる社会をめざして」

≪2030年ビジョン①≫〔多様なセーフティネットで、働くことやくらしの安心を支えます。〕
社会保障制度の充実と所得再分配機能の強化をめざして、貧困や社会的排除のない社会に向けて、学びと住まいのセーフティネット、消費者運動との連携、持続可能で安心してくらせる社会に向けて

(2)「労働者福祉事業の促進と共助の輪の拡大~労働運動と労働者福祉事業の『ともに運動する』関係の強化~」

≪2030年ビジョン②≫〔労働組合と協同組合が連携・協同し、共助の輪を広げ、すべての人の暮らしを生涯にわたってサポートします。〕
協同組合の促進に向けた総合的な政策と法制度の改善、協同組合の社会的役割の発揮に向けて、労働者福祉事業と労働組合の連携強化~『ともに運動する』関係づくり、共助の輪の拡大~誰ひとり取り残さない社会に向けて

(3)「支え合い、助け合う地域共生社会づくり」

≪2030年ビジョン③≫〔地域の様々なネットワークで、支え合い、助け合う地域共生社会をつくります。〕
ライフサポート活動の推進強化、地域共生社会づくり、すべての働く人たちへの福利厚生の充実

(4)「人材の育成と財政基盤の確立」

≪2030年ビジョン④≫〔労働者福祉運動を継承・継続するために、人材を育成し、財政基盤を確立します。〕
運動を継承する人材の育成、労働者福祉運動根の女性の参画促進、財政基盤の確立。高知県労福協でも中央労福協の方針を踏まえ、全国の労福協、そして西部労福協とも連携しながら、以下の課題に取り組みます。

Ⅱ.具体的な取り組みについて

1.労働団体・労働者福祉事業団体、および市民団体等との連携強化について

(1)ライフサポート事業として取り組んでいる「くらしの相談センター高知・幡多」については、引き続き労働団体、労働者福祉事業団体と連携し、「なんでも相談」活動の充実を図るように努めます。勤労者の暮らしにかかるサポート事業では、高知県労福協としても、高知県4団体連絡協議会を開催し取り組みを進めています。
(2)労働者福祉事業団体の事業方針に基づく円滑な推進のために、構成団体との連携を強化しながら課題の共有化に務め、中央労福協が提起する「2020全国福祉強化キャンペーン」に取り組みます。2020年度も労福協・労働者福祉事業団体と帯同にて会員訪問を取り組みます。
(3)労働者福祉事業団体、会員団体との連絡・調整を緊密にし、役割分担を明確にしながら活動の活性化を図ります。労働組合へ労働者福祉運動の理解を深めるため学習会開催など要請し、各事業団体とは情報・意見交換の場づくりなど接点を広げ連携強化を図ります。2020年度も労働者福祉運動を継承する人材育成のため「労働者福祉カレッジ」を継続開催します。
(4)地区労福協と情報共有化のため地区代表者会議を開催し諸課題についての意見交換し、地域活動の諸課題について共有化を図ります。
(5)高知県退職者連合を中心とする県内の退職者団体と協力し、地域での活動の充実・強化を図るため、OB・退職者等が積極的に参加できる体制づくりに取り組みます。
(6)ボランティア団体やNPOなど市民団体と共同での取り組みについては、生活困窮者自立支援・子どもの居場所・地域づくりに向け、フードバンク活動や子ども食堂の普及・促進について関係各機関との連携を模索し、社会に貢献できる活動を検討します。当面、高知フードバンク(仮称)実行委員会に参画し、参加団体と協同にて将来に向けて持続可能で、生活困窮者への食品・食材提供が可能な仕組みづくりに努力します。
(7)中央労福協の奨学金制度改善・教育費負担軽減の取り組みを、高知県労福協としても重要課題として、引き続き、奨学金制度改善に向けて取り組みを実施します。

2.協同組合運動の基盤強化

労働者福祉の向上を目指す協同組合組織として、金融の四国労働金庫、共済のこくみん共済coop<全労済>、消費生活の高知県生活協同組合連合会の三事業団体が労福協の会員となっています。 四国労働金庫・こくみん共済coop<全労済>が進める会員へのライフサポート事業として、四国労働金庫の「ろうきん・お役立ち宣言!(ありがとう祭)」を実践し、「勤労者の経済的地位の向上に資する」という労働金庫法第一条の理念を具現化する“真のお役立ち集団”を目指しています。 こくみん共済coop<全労済>労働者自主福祉をさらに進めるとともに、生活者への自主福祉を強化するため、協同組合組織と連携し、地域における「たすけあい」を促進しています。 両事業団体と労働組合との連携が円滑にいくよう労福協としても協力し、又、両事業団体の研修会や行事に積極的に参加を要請します。 引き続き労働者福祉の発展のため協同組合運動と連携し、三団体の県下の事業に積極的な支援を行います。

3.労働者福祉運動への女性の参加促進について

労働者福祉運動の継承・発展のためには、女性の参加は不可欠です。中央労福協や西部労福協、高知県労福協の研修会等への参加を促進するとともに、会員団体の女性役職員や次期リーダーを対象に学習・経験交流の場を検討します。

4.地区労福協の活動強化について

地域における労働者福祉運動の拠点であり、地域の労働団体と労働者福祉事業団体をつなぐ地区労福協を強化整備するため、それぞれの地区での自主的な活動を尊重しつつ連携した取り組みを進め、そのために必要な組織、財政両面で支援します。
① 地区労福協代表者会議を開催し、又、各地区の総会に参加し、県・地区間の連携を図ると共に、各地区での活動を労福協全体に共有化します。
② 各地区労福協で開催する研修会やイベント、相談会を支援し、連携した取り組みを進めます。
③ 中央労福協が開催しているLSC(ライフサポートセンター)実務者・相談員研修会への参加を各地区労福協に呼び掛け、県下的な相談員の育成を図り相談事業の強化に努めます。
④ 地区労福協、高知県退職者連合と連携して確定申告無料相談会を開催すると共に各地区の「ろうきん友の会」の研修ツアーに一定の補助を行い、退職者会員との連携を深め活動強化につなげます。

5.会員団体との連携について

いま、国内は不安定な雇用や格差の拡大、貧困の固定化・連鎖、生活と仕事のバランスが取れない働き方・働かせ方、ハラスメントや人権にかかわる課題、地域を支える中小・地場産業の疲弊など、深刻な問題は解消されていません。連合高知は、相談活動やワンストップサービスの強化などに取り組み、「職場から始めよう運動」をスタートさせ、すべての働く者の処遇改善に向けて、同じ職場、同じ地域で働く非正規労働者が抱えている問題を自らにつながる課題として捉え、取り組み事例を共有化し、運動を展開しています。 連合高知ではこれらの勤労者を守るため「非正規労働センター」を設置し、パート、アルバイト、契約、派遣など働くみなさんの賃金、労働条件の改善やネットワークづくりに取り組んでいます。 ライフサポートセンター「くらしの相談センター高知」はこれらの活動を積極的に支援します。 また雇用・労働条件の劣悪化に伴い、労働安全衛生面の取り組みが大変重要な課題になっています。NPO法人高知県労働安全衛生センターに常設する「労働・安全・衛生・労災相談」を積極的に支援します。 四国労働金庫・こくみん共済coop<全労済>高知推進本部・高知県生活協同組合連合会・年金福祉広域協会高知支部・高知県勤労者旅行会等の事業団体は、それぞれの総(代)会で2019年度の事業報告(案)と2020年度の事業計画(案)を提起し、大変厳しい経営環境のもとで労働者の生活向上のために事業展開をする予定です。 労福協もそれぞれの事業団体が当初の目的を達成するよう協力します。  

6.実施事業の取組について

Ⅰ ライフサポート事業について

(1)暮らし全般に係る相談事業

高知市と四万十市で開設している「なんでも相談」を、引き続き「くらしの相談センター」事業として推進します。 「幡多ライフサポートセンター」の活動について、一層の事業体制づくりを連合高知西地協・高退連幡多地域協議会・幡多地区労福協が連帯して進めます。 高知県東部地域のライフサポートセンター「中央東ライフサポートセンター」の今後の活動について、連合高知東地域協議会・高知県退職者連合・事業団体等と協議し取り組みを進めます。 中央労福協はライフサポートセンターの体制強化とサービスの内容の着実な前進を図るため各地のライフサポートセンターの担当者、相談員の研修・交流の場づくりを設定しており、2020年度も相談員の実務研修会に、積極的に参加するよう努めます。 2020年度も主に退職者・年金受給者を対象とした「確定申告無料相談会」を税理士立ち会いにより安芸市、南国市、高知市、須崎市の四会場で高知県退職者連合、連合高知、四国労働金庫との共催により開催します。  

(2)「勤労者福祉に関する普及啓発、及び広報事業」

①認知症予防への対策(普及啓発)

高知県労福協は、2018年度より高知県で初めて「音楽レクリエーション指導士3級講座」を実施し、38名が資格を取得しました。2019年度からは本格的に音楽レクリエーション指導士(注1)を育成し、超高齢化社会の認知症予防への取り組みを進めています。 2020年度も音楽レクリエーション指導士を育成し、認知症予防への対策を取り組みます。
注(1)
「音楽レクリエーション指導士」とは
 「音楽の効果を活用した健康維持・介護予防・認知症予防」に関する幅広い知識やその技能習得を証明する資格です。今後は全国の65歳以上の高齢者が3人に一人という時代となり、元気な高齢者を増やし、要介護者を少なくしていくことが社会的急務と言えます。こうした社会に貢献し、一定の評価基準を満たした「音楽やリズムの効果に関する知識や技能」を持つ人材が「音楽レクリエーション指導士」です。
 

② 研修事業

労働者福祉事業団体と協力・提携しながら広く会員の要望を募り、幅広い県民のニーズも考慮し時節にあったテーマを検討して、「労福協定期研修会」に取り組みます。 なお、幡多・中央東地区においては、「幹事会学習会」や総会時の「講演会」を開催し好評を得ており、2020年度も引き続き開催します。 高校生を対象にした「高校生のための金融教育セミナー」は、社会運動の取り組みとして県独自で2004年より四国労働金庫の協力により実施し内外から高い評価を受けています。2020年度も四国労働金庫の協力を得ながら、県内高校に広く呼びかけ実施します。  連合高知の協力により「働く人のためのハンドブック」を活用した「労働セミナー」の開催を広く呼びかけ実施します。 2020年度も「高知県労福協研修会」を開催します。  

(3)勤労者のための研修及び講演事業

機関紙「むすび」は年4回、定期的な発行に努めます。また、中央労福協の発行する機関紙、ポスター、教宣資料などの配布を行います。なお、幡多地区「ライフサポート:はた」・中央東地区「ライフサポート中央東」の会報を発行しており、2020年度も引き続き発行します。 「くらしの相談センター高知」の事業内容「なんでも相談」等については新聞広告(アドにゅーすけ等)に掲載して広く県民市民に広報し、労福協活動内容の周知徹底、会員相互間の連携や協力関係の強化に取り組みます。 高知県労福協では、働くうえで知っておくべき最低限のワークルール、労働者として知って欲しい労働の基本ルールを身に着けていただける内容として「働く人のためのハンドブック」を、日本労働組合総連合会高知県連合会(連合高知)と共同にて、高知大生の協力を得て、「高知労働局」「高知県労働委員会事務局」の助言もいただき作成しています。 2020年度も引き続き、各教育現場を中心に配布し、働くにあたっての基本的な知識を広める活動に取り組みます。  

(4)働き方改革推進に関する研修・普及啓発広報事業(アンケート調査を含む)

労働団体、福祉事業団体の発展に向けた調査研究・情報発信活動について、2020年度は、連合高知、(公社)高知県自治研究センターとの協同にて、調査研究活動「高知で働く男性の調査」に基づく今後の課題などを考えあう「シンポジウム」を開催する予定です。  

(5)自治体に対する労働者の福祉要求に関する事業

高知県独自の政策・制度改善の取り組みを連合高知とも協議しながら、中央労福協が示す政策・制度要求をガイドとして進めます。また、地域の行政に対して、地区労福協と連携をし、それぞれの行政に対して政策・制度の改善を求める活動を推進します。 高知県の補助金対象事業については、継続して取り組みを進めます。
①暮らし全般に係る相談事業(雇用環境、生活の安定、保健衛生、金融等)
②勤労者福祉に関する普及啓発及び広報事業
③勤労者のための研修及び講演事業
④働き方改革推進に関する研修・普及啓発及び広報事業(アンケート調査を含む)  

(6)労働安全衛生事業

働く者の労働環境悪化が進む中で、高知県労働安全衛生センターと共催で労働安全衛生学校を開催すると共に、県市民からの労災相談及び労災職業病相談にも対応し、地域での労災・職業病相談会等も開催を検討します。 「労働安全衛生学校」について、全国でのイベント中止が相次いでおり、今年度は中止といたします。  

(7)高知勤労者福祉サービスセンター事業について

県内の中小企業の勤労者の大多数は未組織勤労者であり、賃金など基本的な労働条件はもとより福利厚生面は大企業に比べて著しく劣り、その格差は年々広がっています。そのため、中小企業に対し高知勤労者福祉サービスセンターの存在は大変重要な意義があります。 高知勤労者福祉サービスセンターは新公益法人制度改革の施行に伴い公益財団法人となりました。それにより高知県労福協の財政支援が公益目的支出として認められることとなっています。 今後、共に労働者福祉運動を進めていく同士として、可能な支援を積極的に行い、未組織労働者を含む全ての労働者福祉向上のために双方が連携して以下の取り組みを進めていきます。
イ)高知勤労者福祉サービスセンターの内容充実と自立化に向け同センターの会員拡大に積極的に取り組みます。
ロ)高知勤労者福祉サービスセンターの広域化に勤労者福祉の立場に立って行政等への働きかけを行ないます。
ハ)高知勤労者福祉サービスセンターが実施する公益事業に助成を行い、勤労者福祉事業を支援します。  

(8)ボランティア事業

「ワクチンエイドキャップ運動」としてペットボトルキャップを集め、リサイクル業者へ送付その売却益を「世界の子どもにワクチンを日本委員会」へ寄付しています。高知県下の皆さまの協力で進める「ワクチンエイドキャップ運動」は、その取り組みが事業団体、労働組合、生協などに拡がり、ここ数年は県内の小、中、高等学校へ広がっています。 2020年度も公益目的事業の一つとして取り組みを進めます。  

(9)勤労者の森事業

高知県労福協は、勤労者の森事業として、森林や山村の自然にふれあい、自然環境の大切さを理解するとともに、森林の持つ多様な機能を育てる作業に触れることで、川上から川下への協力の意識を育むことを目的に実施しています。 2020年度も11月にイベントを計画しています。  

Ⅱ その他事業について

(1)福祉基金事業について

1979年に労働者福祉運動の強化発展のため設けられた福祉基金について、その管理運用が公益法人制度改革に則るよう、継続して適法に基金を管理します。  

(2)こうち勤労センターの運営について

こうち勤労センターの維持管理は入居者団体で管理組合が設けられ、労福協が管理組合からこうち勤労センターの維持管理を委託される形で関わってきており、今後も引き続き労福協が管理組合の委託を受け、入居者会議を定期的に開き、入居団体の意見を元に維持管理に努めることを求められています。 2020年度もこうち勤労センターの運営については、運営委員会・入居者会議を開催し適正な維持管理に努めます。

7.研修及び交流について

中央労福協のメインスローガンである「すべての働く人の幸せと豊かさをめざして、連帯・協同で安心・共生の福祉社会をつくります!」を掲げて2020年度も引き続き中央労福協、中央労福協に結集する全国の労福協、中四国9県で構成する西部労福協と連携し、開催される研修会やイベント行事、スポーツ交流などに積極的に参加し交流拡大に努めます。
① 中央労福協の研究集会(本年度開催予定は京都市)、西部労福協の研究集会(本年度開催予定は愛媛県)、労金協会・全労済協会等の労働者福祉事業団体の開催する研修会に参加し、交流を積極的に進めます。
② 2020年度西部労福協幹事会先進県視察へ参加し、各県との交流を深めます。
③ 自治体や各種団体の開催する研修会に積極的に参加します。
④ 地区労福協が独自の研修会を開催できるよう取り組みます。
⑤ 西部労福協が実施する「理念・歴史リーダー養成講座」への参加を会員団体に要請し、労働者福祉運動を支える人材育成の取り組みを進めます。  

8.事務局体制の強化について

2013年度より一般社団法人への移行に伴い公益目的支出事業計画を策定し公益事業執行を進め2020年度で8年目に入ります。 引き続き公益目的事業と会計処理、こうち勤労センター運営管理等が円滑に進むよう事務局体制のなお一層の強化を図ります。